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鍵(キー)の種類や名称について
実際に普段持ち歩くキー(カギ)は実に様々な種類があります。キーの形状により鍵の防犯性が決まるといっても過言ではありません。では形状によってどんな特徴があるのか、主に住宅や乗り物に用いられるキーのご説明していきたいと思います。
片刻みキー
キーの片側のみギザギザしているキー。住宅だと主にピンシリンダー構造に用いられるキーになります。差し込む方向に決まりがあり、リバーシブル構造にはなっていません。ピッキングという不正開錠で開いてしまう可能性があります。
両刻みキー(外溝)
キーの両端にギザギザがついている種類。主にディスクシリンダー構造に用いられるキーですが、向かって左側のキーはミワ製のディスクシリンダーのキーで現在は生産していません。※ディスクシリンダーとは
左写真のキーを改良したものが右のU9というロータリーディスクシリンダー構造のキーになります。写真の2本ともギザギザが左右対称でないのがわかりますが、この場合はキーの差込向きが1方向のみとなります。両刻みキーの中でもバイクや自動車に使われているキーは左右対称にギザギザがついていますので2方向から差し込むことが可能になっています。
ディンプルキー
キーの先端部分がギザギザではなく、小さい穴が開いているような形状のキー。ピンシリンダーをより複雑化させた構造で、ピッキング等の不正開錠を防ぐ為に開発されたキー。キーの差込む向きが2方向な為、非常に使い勝手もよい防犯キー。
ディンプルキーの細かい構造や説明はこちらを御覧下さい。※ディンプルキーとは
ウェーブキー(内溝)
写真はキーの先端部分。主に自動車の中でも高級車や外車などに用いられるキー。一部住宅にも使われていますが特徴としてはホコリなどに強く、耐久性の高さが挙げられます。キーの中でも特殊キーに分類されます。
ブランクキー
まだ加工される前(ブランク)の状態のキーのこと。鍵屋さんではこのブランクキーを常に在庫しており、状況に合わせてブランクキーを加工します。膨大な種類が存在します。
トライアウトキー
鍵屋さんが使う専用の解錠工具。主にバイクや自動車用の工具で車種・シリンダーごとに存在します。組み合わせることで本来のカギ山の段差を擬似的に作り出すことが可能。ピッキングでの解錠不可なシリンダーなどに用いる工具。
コンストラクションキー(コンストキー)
別名工事用キー。新築物件などでは工事業者が工事中に新しいキーを管理せざるを得ない状況があります。こういった場合のセキュリティを確保する為に各鍵メーカーが開発したキーで一般的には新しいシリンダー・キーと共にこのコンストラクションキーが同梱されています。工事業者は工事中はこのコンストラクションキーを使用し工事が全て完了した際には本キーが顧客さまに渡ります。そして本キーを鍵穴に差し込むと同時に工事用キーは使えなくなるというシステムです。構造はメーカーやシリンダーの種類によって様々です。
トランスポンダーキー
トランスポンダーキーとはキーのヘッド部分内にICチップが埋め込まれたキーのこと。近年の自動車やバイクなどに使われているセキュリティキーです。今までではキーの形状さえ合っていればエンジンがかかったものが、形状+ICチップ上のデータも一致しない場合、車の電気系統が遮断されエンジンがかからないようになっています。これをイモビライザーシステムといいます。自動車やバイクの盗難防止システムですが、逆にキーの紛失の際には費用も高額となります。対応としてはディーラーになりますが、鍵屋さんの中でも一部作成可能です。
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インテリジェントキー
近年の自動車に普及されてきたキー。リモコン操作でドアロックのオンオフが可能。インテリジェントキーという名前は日産自動車の商標ですが、同様のキーは別メーカーからも出ています。こちらのキーの場合、エンジンの始動はインテリジェントキーの感知圏内でプッシュスタートもしくはイグニッションノブを回すといった始動方法になります。電池で動作していますが万が一の電池切れの場合でも内部にメカニカルキー(エマージェンシーキー)が内臓されています。なおインテリジェントキーにもイモビライザーシステムが搭載されています。