今回はいつもご依頼を頂くマンションの管理会社さまからの緊急のご依頼です。マンションの共用部のシリンダーの調子が悪く、入居者さまからクレームが来ているとのことです。お話を伺うと、どうやらマンションの入口部分の鍵が抜けなくなってしまうとのことで、住んでいらっしゃる方々から管理会社さまの方へ朝から何本もお電話がきているようです。緊急ですので急いで現場に向かいます。
到着し、鍵の調子が悪くなっている場所はこちらです。
マンションオートロックシリンダーの不具合症状
エントランスが暗いので写真も暗くなってしまっていますが、左の写真が現在調子の悪い操作盤になります。最近ではマンションなどにはよくついているものです。そして右の写真が原因のオートロックシリンダーです。タイプはミワのＵ９。こちらもよく見かけるミワのシリンダーです。早速調査を開始します。まずは管理人さまの鍵で調子を見てみます。すると鍵はすんなりささりますが、回した後鍵を抜こうとすると全く抜けません。１０分程ガチャガチャしているとやっとキーが抜けました。これでは入居者さまからクレームがくるのも納得です。これでは出入りの度に苦労します。おそらくは皆さんキーがなかなか抜けないのでガチャガチャすることが続いた結果、この操作盤自体も外れてしまいそうなぐらいガタついてしまっています。ではこれから操作盤を外していきます。
エントランス操作盤の取り外し
まずは左の写真。これは外した操作盤の裏側から撮った写真です。シリンダーはこの操作盤に裏から六角ナットで固定してありますのでこれを外します。すると真ん中の写真のようにシリンダーだけ外れます。このオートロックシリンダーはミワのＫＳ１１２という種類でシリンダーとキースイッチが一体となっています。これをさらに分解していきますのでこの２つを分離します。右の写真はシリンダーを外した後のキースイッチの写真です。内部が潤滑剤と汚れが混ざり真っ黒になっています。こちらのキースイッチ側は軽く拭く程度の作業です。そしてこれからはシリンダー側を分解していきます。
シリンダーの分解洗浄修理作業
左の写真はオートロックシリンダーを分解した時の写真です。中はキーの削れたカスと汚れで真っ黒になっています。これらが内部で詰まり鍵が抜けないというトラブルを引き起こしていました。この汚れた内部を洗浄修理します。洗浄した後の写真は真ん中です。下に布切れを引いて洗浄した所、布切れにはキーの削れたカスと汚れで真っ黒になってしまいました。特にスペアキーを使うと、純正キーと比べて精度が悪いので開け閉めの度にキーが削れ、そのカスが内部に蓄積していきます。それがある程度溜まってくると動作が悪くなりますので内部を綺麗に洗浄しました。あとは元通り組み上げていきます。まずは右の写真のようにシリンダーを元に戻します。
操作盤の再固定作業
左の写真は上でも説明したキースイッチです。汚れを綺麗に拭き取った後の写真です。シリンダーを組み上げた後は操作盤の修理です。真ん中の写真は操作盤を下から見上げた図なのですが、この操作盤は下部の左右から２本のネジで固定してあります。それが現在では左側しかネジがありません。おそらくはガチャガチャしている内に外れてどこかにいってしまったのでしょう。ネジ穴も広がってバカになっていましたので口径を広げネジ穴を切り直します。そして新しいネジで２ヶ所を固定しなおします。これで操作盤、シリンダーの修理作業が完了です。確認した所キーもスムーズに抜き差しが出来、操作盤もしっかり固定されています。これでご入居さまもストレスなくお使い頂けると思います。
オートロックシリンダーの不具合原因と対策、まとめ
このマンションのエントランスシリンダーはご入居されている皆様が使われる鍵ですので玄関などと比べると使用頻度が桁違いに多くなります。ですのでシリンダーの消耗もとても早くなります。今回はこのシリンダーの修理と併せて予備シリンダーの発注も頂きましたので万が一修理不可能になった場合でも予備シリンダーに交換することですぐの対処が可能です。もし予備が無く修理が不可能の場合、新しいエントランスシリンダーが届くまで１ヶ月前後かかってしまいますのでもし調子が悪い場合はお早目の対策をお勧め致します。オートロックの鍵の修理や交換なら当社におまかせ下さい。
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