今回は東京都文京区千石でマンションのオートロックの修理をしてきました。ご依頼は当マンションの大家さまからのご依頼です。オートロックの調子が悪いので見てもらえますかとのお電話を頂き、お伺いさせて頂きました。
オートロックシステムというものは様々な機能が複雑に組み合わさっていますので不具合などが起きた場合、まずは原因箇所の特定から始めます。今回の不具合が起きているのはマンションの共用扉のようです。
現地の確認
扉を確認するとこのような錠前がついています。
時間が遅かったので写真が暗いですがこのようになっています。共用玄関の扉は2枚組の観音開きになっており、向かって右側の扉にシリンダーと錠前が取り付けてあります。
こちらの物件には扉の手前壁面にインターホンの操作盤があり、オートロックもついています。この扉を開けるにはインターホン付き操作盤についているシリンダーに共用部キーを差込み回せばこの扉についている鍵が解除されるようになっています。そして扉の鍵穴からも開錠できるしくみです。
オートロックの不具合原因
今回の不具合はこの扉を開け出入りがあった後、扉が最後まで閉まらず自動で施錠ができないというトラブルのようです。最後まで扉が閉まりきらないトラブルは結構あり、原因も様々ですが今回の原因はこの扉の中に埋め込まれている錠前のラッチ部分の動きが悪いせいで逆にそのラッチが邪魔をしてしまっているようです。
こちらのマンションは築20年以上経っており、鍵や錠前類は今でも当時のままのようです。やはり共用部となると使用頻度が通常より高いため20年近く使われていると消耗もかなり進んでいます。ですが壊れてはいないようなので対処としては錠前部分の交換か洗浄修理となります。
ですがこちらの錠前の型番を調べてみると『MIWA AH』とあります。こちらの錠前は今回のようなマンションの集合玄関によく用いられる種類なのですが、2007年前後にメーカー廃番となっている商品です。同じくシリンダーもミワのディスクシリンダーでこちらもメーカー廃番商品です。同じ商品はもう手に入りませんので今回は洗浄修理をご提案させて頂きました。私が見た所、動きが悪くなっている1番の原因はホコリなどの汚れが内部につまっている所にあると感じましたので、錠前を分解し洗浄メンテナンスを施せばまだまだ使えると思います。お客さまから承諾を頂き作業開始です。
錠前の洗浄修理作業
まずはシリンダーや錠前を全て外します。左の写真のように扉には穴が開いている状態です。そして錠前の内部隅々まで洗浄します。これで汚れ等は全て落ちました。そしてその上から潤滑剤を塗布し馴染ませます。後は元通りに組みなおせば完了です。動きもかなり軽くなり、扉もちゃんと最後まで閉まりきるようになりました。
鍵や錠前は精密部品であり、かつ外部に面していることが多いため砂ボコリや汚れで動作不良を起こすことがよくあります。動作不良が起きていなくても5年から10年に1回は今回のような洗浄修理を行うと錠前にも負担がかかりにくいので、ご希望でしたらお気軽にお問い合わせ下さい。
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